第15章 どっちがよかった?(R18)
部活のない放課後、彼の部屋に遊びに行ったとき
「ねぇゆめちゃん、こっち来て」
「うん。なーに?」
ベッドの前で立っている彼の前に私も立つ。
「後ろ向いて」
「うん」
「手を後ろに…こう」
彼が私の手を背中に回して腰の所で組ませる。
「うん?」
よくわからないけど彼の言うとおりにする。
シュルッ
彼が制服からネクタイを外す。
そしてそれで後ろ手に組んだ私の手を縛る。
「え…ええっ!?」
私は驚いて振り向き、彼の顔を見る。
「ふふ…何だと思う?」
彼が楽しそうに微笑む。
「手品の練習…とか?」
そうだったらいいな…という答えを私は言う。
「残念。はずれ」
ですよね。じゃああれかな…。
「ポイント…貯まった?」
恐る恐る私は言う。彼はにっこりと微笑む。
「正解」
「はぁ…」
縛った手首を確認しながら彼は言う。
「ポイントの詳細、説明しようか?」
「別にいい…」
私は力無く言う。
まあ手を縛るぐらいならいいかな。
後が普通なら。…後が普通なら。
「…えっ!」
突然顔に何か被せられて視界が暗くなる。
彼が私の目の前の布のような物を調節する。
「何これ!何?…アイマスク?見えないっ!外してっ!」
彼が私の身体の向きをグイッと変える。
そしてポンと押す。
「きゃあっ!」
私はベッドにゴロンと倒れ込んだ。