• テキストサイズ

鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎 冨岡義勇★R18

第115章 君は誰…冨岡義勇【R微】


「時透は無事なのか!?」

義勇の手が美月の腕を強く締め上げる。

見かねた不死川が、その肩にそっと手を置いて制した。

「……無一郎様は、ご無事です。あの戦いの後、瀕死だった無一郎様を私が担ぎ、安全な場所で手当てしました。偶然通りかかったこの街の地主に助けられ、今はその屋敷にいます。どうやら亡くなった息子さんに無一郎様が、似ていたようで……」

生きていた

義勇と不死川は顔を見合わせ、安堵の息を漏らした。

だが、美月の口から続いた言葉が二人の表情を凍りつかせる。

「ただ…記憶を失っておられます。今はその地主の息子として生活されているのです」

予想外の事態に、義勇は目を見開いた。

「記憶が…ないだと?」

「はい。鬼のことも、柱だったことも…すべて忘れておられます。けれど、どうか悲しまないでください。今の無一郎様は、穏やかな笑顔を取り戻し、幸せそうに暮らしています。」

美月は静かに頭を下げた。

過酷な宿命から解放され、無一郎は幸せな日々を送っている。それを壊さないで欲しい…

美月から、言葉にはしないがそれが、痛いほど伝わってくる。

不死川は深く息を吐き出すと、頭を押し抱えるように天を仰いだ。

「そうかァ…。生きてりゃ、それで十分だろ」

不死川の言葉に、義勇がボソリとこぼす…。

「ゆきは、どうなるんだ?あいつは…ずっと時透を想い続けている。」

不死川は、取り敢えず義勇を制し小さく耳打ちをした。

「そんな事は、わかってらァ…取り敢えず居場所はわかった。今日は引き返そうぜェ。」

そんな、二人に美月は声をかけた

「では、私はこれで…」

美月は、逃げるように行ってしまった。



立ち去る美月の背中を見送りながら、不死川がぽつりと呟く。

「時透の継子…鴉を飛ばして居所を知らせる事くらい出来たはずだァ…。」

「あいつは、ずっと時透を好いていた。」

「なるほどなァ…」

その頃

屋敷では、赤ん坊の産声が響き渡っていた。

ゆきは、誕生した新しい命を胸に抱き、涙を流していた。

「ゆきさん!可愛い男の子ですよ」

幸は、産まれた赤子を見てすぐに確信ができた。正直、義勇の子供かもしれないと思った時期もあった…

だが…

目の色が無一郎と同じだった…。

紛れもなく…時透無一郎との愛の結晶だと確信したのだった。
/ 1156ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp