第55章 告げられる想い、壊れていく心 ※
顔を上げる。
まっすぐに、を見る。
ホ「………好き。…大好き」
の目が大きく開かれる。
心臓が握られたみたいに痛い。
その後、
ホ「……………愛しとうよ」
優しすぎる音。
「……啓、悟……」
声が、震えた。
の目から、堰を切ったように涙が溢れる。
ホークスを、ぎゅっと掴む。
——好き。
——確かに、好き。
でも、は何も言えない。
胸が、痛い。
嬉しいのに。
救われるのに。
それ以上に、「自分が誰かに想われること」への恐怖が勝つ。
ホークスは、その沈黙を責めない。
ただ、抱き締める。
_______
病室の外。
廊下の壁に、相澤は背を預けていた。
天井を仰ぐ。
呼吸が、思ったよりも浅い。
——聞こえてしまった、全部。
「好き」「愛してる」
その言葉が、耳から離れない。
相澤は、目を閉じる。
胸の奥が、静かに、確実に削れていく。
が生きている。
それだけで、十分なはずなのに。
それでも。
相(……俺は、欲が深い)
握った拳が、小さく震えた。