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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第53章 特別な日、愛される幸せ


その笑顔を見た瞬間、相澤の胸の奥で張り詰めていた何かがぷつりと切れる。

気付けば身体が動いていた。

そっと顎へ手を添える。

「……?」

驚いて目を開けた、その次の瞬間。

優しく唇が重なった。
触れるだけの、短い口づけ。

ほんの数秒。

それだけだったのに。

心臓が壊れそうなくらい大きく鳴る。

やがてゆっくりと唇が離れる。

至近距離で目が合った。

相澤は少しだけ困ったように笑う。

相「……悪い」

小さく息を吐く。

相「…我慢、できなかった」

は何も返せなかった。

頬が熱い。

胸の鼓動がどんどん速くなる。

嬉しい。
でも、恥ずかしい。

色んな感情が一気に押し寄せて、言葉にならない。

「……ずるいです」

照れ隠しのように小さく笑う。
相澤もつられて少しだけ笑った。

相「……誕生日だからな」

それだけ言うと、そっとの頭へもう一度手を置き、優しくひと撫でする。

相「帰るか」

「……はい」

歩き出す2人。
冬の夜風は冷たい。

それなのに、唇に残る温もりだけは、いつまでも消えてくれなかった。

轟の優しい想いも。
爆豪の真っ直ぐな想いも。
相澤の静かな想いも。

それぞれ違う想いを受け取って、の心は今日もまた揺れていた。
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