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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第53章 特別な日、愛される幸せ


2月初旬。
まだ夜明けの冷たさが残る朝。

はマフラーへ顔を埋めながら、ドアの鍵をしめた。

「寒いなぁ……」

白い息がゆっくりと空へ溶けていく。
雄英へ向かおうと、寮の扉を出ると、相澤が立っていた。

「…消太さん?」

相澤はポケットへ手を入れたまま、小さく「おはよう」と返事をする。

相「行くぞ」

「え?」

相「今日は一緒に行く」

あまりにも自然に言うものだから、は目をぱちぱちさせた。

「どうしたんですか?」

相澤は少しだけ視線を逸らす。
そして、ぶっきらぼうに口を開いた。

相「……今日、誕生日だろ」

その一言で、は固まった。

相「おめでとう」

静かな声と共に頭に乗るいつもの大きくて優しい手。

おめでとうの一言には、誰よりも早く伝えたかった気持ちが詰まっていた。

「…………」

数秒、本当に何も言えなかった。

「……あ」

ようやく声が漏れる。

「今日……私、誕生日…か……」

相澤は思わず吹き出す。

相「忘れてたのか」

は照れ笑いを浮かべた。

「はい……、すっかり…」

そして、小さく笑う。

「ありがとうございます!」

相「……行くぞ」

2人は肩を並べて歩き始めた。

冷たい朝。
けれど、不思議と寒くはなかった。
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