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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第52章 奪われた夜、青い炎 ※


それが、いちばん怖かった。

「……荼毘……」

呼んだ声が、震える。

荼毘の口元が、歪む。

荼「そうやって呼ぶな」

一瞬だけ、苦しそうに眉が寄る。

荼「……俺だけの時は」

その距離が、ゼロになる。
額が触れそうなほど近くで、低く囁く。

荼「……いや、なんでもない」

唇が、触れる寸前で止まる。

逃げられる。
拒める。
それでも身体が強張って動かない。

荼「……なぁ」

息が、混じる。

荼「この前の続き、しようぜ」

その言葉が落ちた瞬間、の視界から、世界が静かに切り離された。

「んんっ…」

気づけば唇は重なっていた。

後頭部をしっかり固定され、生暖かい舌がの口内をねっとりと絡めとる。

怖い。
間違いなく、怖いはずなのに。

それでも、身体が拒まない理由が、には分からなかった。

まるで、昔から知っている相手に触れられているみたいで。

「や、め……んっ…」

否定の言葉を吐いても、身体は拒絶していなかった。

荼「はっ…んなこと言うなよ」

静かな部屋に2人のキスの湿った音だけが響く。
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