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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第52章 奪われた夜、青い炎 ※


人の波とフラッシュの光が渦を巻く大通り。
待ち合わせ場所のモニュメントの前で、ホークスは片手を軽く上げてファンに応じていた。

「ホークス!?なんでこんなとこいるの!?」
「うそっ、誰かと待ち合わせ!?」
「私服じゃん、やば!」

ホ「今プライベートだから〜。でも、ほら、写真ぐらいならね?」

そう言いながらも、サインも自撮りも軽やかにこなす。

いつもの笑顔。
いつもの軽さ。

……けれど、瞳の奥だけは違った。

――来るなよ、。

あの暗号の意味、気づいてくれたはず。
ここに現れたら、“連れてこい” という命令に従わなきゃならなくなる。
自分じゃなくて、が危険になる。

なのに。

「すみません、遅くなりました…」

その声が届いた瞬間、ホークスの手がほんのわずかに止まった。
けれど振り返る動きは、ヒーローとしての完璧な笑顔のまま。

人ごみを割るようにして現れたが、そこに立っていた。

ホ「……来てくれたんだ? いや〜、断られると思ってましたよ。ほら、忙しいだろうし」

ホ(なんで……)

必死に動揺を押し隠す。

「断りませんよ」

ふっと微笑んだ、その穏やかさに。

周囲が一斉に騒ぎ出した。

「え!?ホークスもしかしてデート!?」
「相手じゃん!てかかわい!?」
「これ熱愛確定!?」

スマホのカメラが一斉に向けられる。

ホークスはすぐにファンへ片目をつむり、口元に人差し指を当てる。
その仕草ひとつで、周囲の声が一気にとろけていく。

ホ「……ナイショ、ね?」

悲鳴。
昇天。
ファン撃沈。

そして、まるでその熱気からを攫うように、腰へそっと手を添えた。

ホ「じゃ、行きますか。捕まっててくださいね?」

「っわ…!」

次の瞬間、翼が広がり、市街地からふわりと浮かび上がる。
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