第1章 誰にも渡さねえ【爆豪】
怒鳴られたわけでもないのに
鼓膜がビリッと震える。
勝己が真っ直ぐに、あたしを見つめていた。
爆「ガキの頃からずっと見てきたんだよ。
お前の泣き顔も、笑い顔も、全部。
一一誰にも渡すつもりなんか、ねえから」
言葉の最後、声がかすれた。
あたしの手に触れた爆豪の指が
少し震えてる。
爆「好きだって言ってんの。
いい加減気づけよ、バカ」
耳が熱くなる。
心臓の音がうるさいくらい響いて
言葉が出ない。
そんなあたしを見て
勝己は少しだけ目を細めた。
爆「.....返事は、今じゃなくていい」
そう言って立ち上がろうとしたそのときーー
ドンッ!!
校舎の方から爆音が響いた。
ヒーロー科の生徒たちがざわめく中
地響きとともに砂煙が上がる。
敵(ヴィラン)だ。
爆「くそっ.......!」