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ハリー・ポッターと笑わないお姫様【1】

第18章 目覚めの光


スリザリンのテーブルからは、嵐のような歓声と拍手が巻き起こった。足を踏み鳴らす音が床を揺らし、椅子を鳴らして生徒たちは跳ね上がるように喜んでいた。

その中心で、マルフォイがゴブレットでテーブルをカンカン叩きながら、誇らしげな笑みを浮かべていた。

――まるで、自分たちこそがホグワーツの王者だと言わんばかりの光景。
チユは胸の奥にじわりとした違和感を覚えながら、その様子をじっと見つめていた。

「よし、よし、スリザリン。よくやった。しかし、つい最近の出来事も勘定に入れなくてはなるまいて」とダンブルドアが言った


部屋全体がシーンとなった。スリザリン察生の笑いが少し消えた。


「駆け込みの点数をいくつか与えよう。えーと……まず最初は、ロナルド・ウィーズリー君」

ロンの顔が赤くなった。まるでひどく日焼けした赤カブみたいだ。


「この何年間、ホグワーツで見ることができなかったような、最高のチェス・ゲームを見せてくれた事を称え、グリフィンドールに50点を与える」


その瞬間、グリフィンドールのテーブルから雷のような歓声が上がった。

天井に魔法で映された星々が、揺れて落ちてきそうなほどだった。
チユも思わず手を叩き、ロンに向かって「すごい、ロン!」と声をかける。
ロンは耳まで真っ赤にして「いや、そんなこと…」と照れ笑いを浮かべていたが、その目はほんの少し潤んでいた。


「僕の1番下の弟だよ!マクゴナガルの巨大チェスを破ったんだ!」

離れたところで、パーシーがほかの監督生たちに興奮気味に語っているのが聞こえてきた。


「やれやれ、ついに俺たちの弟が伝説になっちまった!」
その隣ではフレッドが誇らしげに言った。

「いやあ、誇らしいねえ……ロナルド・“キング・チェス”・ウィーズリー!」ジョージも続く。

「とりあえずサインもらっとくか。あとで高く売れるかもしれん」

「もしくは『ロニー坊やのチェス講座』1回6シックルで開催予定~」

「特典で“爆発するポーン人形”がついてくるんだぜ。もちろん監修はフレッド&ジョージ!」


2人が肩を組みながらふざけていると、ロンは顔を真っ赤にして「やめろってば!」と小声で抗議していたが、口元はどこか誇らしげだった。

チユも笑いながら、それを見つめていた。
ふざけてばかりの双子も、ロンを誰より誇らしく思っているのがわかる。

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