第8章 告白
宗四郎さんのおかげで冷静さを取り戻し、他の隊員がいるのを思い出して恥ずかしくなった。
その後、洗濯物を乾燥機に入れて一度ランドリーを後にする。
オペレータールームに連れて行かれるようだ。
どうして行くのかわからないが手を引かれるので、そのままついていく。
オペレータールームにつき小此木さんを呼ぶと、一度副隊長室に戻った。
宗四郎さんは小此木さんに仕事中に呼び出したことを謝ってから、3人でソファに座った。
「美影、僕が小此木ちゃんと仲ええから妬いてまうねんて!可愛ええやろ!」
んん?
いきなり何を言い出すかと思えば…しかもそんな笑顔で…。
小此木さんも苦笑いしている。
宗四郎さん、と少し低めの声で名前を呼べば、間違うたと緩みきった顔を引き締めた。
「いや、間違うてはないんやけど…小此木ちゃん、僕のメインオペから外れてくれへんか?」
びっくりしすぎて声も出なかった。
小此木さんも同じ反応をしている。
そんなことさせていい訳がない。
彼女はオペレーションルームのリーダーなのだ。
ほとんどのオペレーションをしている。
副隊長の彼のオペレーターから外す許可が出るはずがない。
「まあ冗談やけど。もし美影がそうして欲しい言うたら、するけどな。……やから、信じてくれへん?君が不安になることはせぇへんし、不安なっても僕がすぐなんとかする。」
小此木さんを呼んでまでこんなことを言ってくれるなんて…。
彼を見つめていると視線は小此木さんに戻り、これからは少し距離感を考えると言っていた。
彼女はそれを肯定した。
ここまでしてくれる彼の為に私は何が出来るのだろう。
私にはこんなこと出来る権利も、誰かの為に身を投げ打つ彼を守る強さもない。
ならば、一生愛すると誓おう。彼が私を必要としてくれる限り隣にいよう。
私は来てくれたことと日々の感謝を小此木さんに伝え、3人で副隊長室を後にする。