第11章 入学
プルルル
永茉はディーノから貰ったケータイで電話をかけた。
(そういえば、今イタリアって何時なんだろ、、)
ガチャ
「!」
『おーぅ、どしたー?』
「ディーノ!今いい?」
『ん?全然いーぜ』
お嬢か!?
おーい!お嬢ー!!
と電話口から聞こえる。
「朝会ったのにしばらく会ってないみたい。」
『あいつらずっと永茉のこと気にかけてるぜ。』
「ふふっ。嬉しい。」
『で、なんの用だ?』
「あ、あのね。さっき友達を思いっきり蹴っちゃって。」
『はっ!!?』
永茉からのカミングアウトにディーノは驚いている。
『お前、入学早々何してんだよ、、』
「勝負挑まれちゃって、武器受け止めた後になんか火ついちゃって思わず、、」
『もしかして、あのガキか?花見ん時の、、』
「あ、そうそう。ちゃんと謝ったよ?何ともないよって言ってたんだけど、申し訳なくて、何かお詫びしてあげたいなって思って。」
『で、わかんねーからオレに聞こうって思ったわけか。』
ディーノは呆れながら真剣に考えた。
『んー。オレだったら別に何もしてもらわなくても気にしねーな。』
「そうなの?」
『おー。逆に申し訳ないしな。あいつがどーなのかは知らねーけど』
「もう一回勝負しろって言われそう、、」
『戦闘狂だな、、』
ディーノと話し合った結果、雲雀が戦闘狂ということがわかった。
『ま、永茉が何かしたあげてーんならしてやればいんじゃね?なんか作るとか。』
「そっか。そうする!ディーノ、ありがとうね!」
『おぅ。じゃーな。』
「うん!ばいばい。』
ディーノとの初めての電話が終わった。
「よーし!!帰ってなんか作るぞー!」
永茉は買い物に行き、雲雀に渡すお詫びのお菓子を材料を買いに行った。
「おいしく作れるといいなぁ。」
永茉は買い物を終え、借りている家に帰っていた時、
永茉、、、
「!」
聞き覚えのある声に思わず振り向いたが、誰もいない。
「骸、、、?」
永茉はかつての仲間の名前を呟いた。
その日の夜、悲しい事件が待っていることを永茉は知らない。