第10章 9.5
だからあの後予告状を出したのだ
もう誰にも渡さねー
親父が母さんに言った(宝石箱)ってやつ
俺も使わせてもらうぜ
「………ん、あれ?」
少し薄めを開けてぼーっと見つめてくるゆり
「やっとお目覚めだな」
そう言うがいつもの様に再起動中
「お、まえほんとに」
無防備すぎんだよと思いながら頬にもう一度手を添えるとそこに重ねて擦り寄るようにしてきた
/////たくっ!これじゃどっちが収まる側はわかったもんじゃねぇーな
「快斗、、、ごめんね?」
また謝るゆり
「いや、どっちかって言うと俺のセリフだろ。それ」
寝ぼけながらもヘラっと笑うゆり
「違うの。………さっきのは、その。嬉しかったの///でも。私の所為で青子の居場所。とりたくない」
「だから。なんで青子が出てくんだよそこで」
はぁぁ。と溜息をつくと不思議そうな顔で俺を見てくる
「だって、2人は想い合ってるでしょ?」
なに意味わかんねーこと言ってんだこいつは
「俺が誰とだって?」
「青子」
正解でしょ?と自傷気味に笑うゆりのほっぺたを痛くない程度に引っ張る
「な、なににょー(なによ!)」
「おっまえ、人の気も知らねーで」
きょとんとするゆりに本日何度目かのため息をする
これは骨が折れるなと快斗は覚悟した
fin9.5