第9章 9
そこからは何故か気合いが入ったかの様に生き生きと打つ姿は以前4人で一緒にブルーパロットにいた時の盗一パパに重なった
見事に9のボールを落とした快斗
これで終わったと思ったら
ビリヤード台から拳銃が出てきてキューを渡さないと言われる
そこでジーちゃんが部屋を暗くした瞬間に快斗はトランプ銃で相手の手元を狙って拳銃を落とした
そして『ハンカチ、当ててろ』そう囁いて私のカバンからサッとハンカチを取り出して口元に押し付けられた
その後は快斗はキッドに扮してハスラーと相対しジーちゃんがキッドになりすまして逃げて行った
直ぐに警察がきて拳銃密輸でアメリカンの従業員は逮捕された
ブルーパロット
「あいたたたっ」
またもや腰をやってしまったジーちゃんに湿布を貼ってあげて軽くマッサージをしてあげる
「無事に返ってきて良かった」
そう言って微笑むと(坊っちゃまのお陰です)とすごく嬉しそうだった
「まぁまぐれだよ!ほんと勝ってよかった!」
そう言いながらビリヤードの球を器用に手から出したり消したりする快斗
きっとうまーいこと何かしたんだろうけど、何も言わないことが堅実ね
「暫く休んできたら?」
私の言葉に深く賛成したジーちゃんはゆっくりと別室に入っていった
宝石がらちりばめられたキューを元々あったブルーパロットの壁に丁寧に飾る
「ジーちゃんが喜んでくれてよかった」
「あぁ。そうだな。ところで」
振り向くと直ぐ目の前に快斗がいた
「え///なに?」
思わずドキッとする
「ナンパ?されたんだって?」
酔った勢いで言ってしまった事に恥ずかしさを覚えたがそれ以上にあのゾワゾワを思い出してビクビクする私
「おまっ!!もしかしてどっか触られた?!」
両腕を持ち上げられてふと片方の手首を見ると少し赤くなっていた
「……くそっ!!あとは?どこだよ!!」
気迫に負けて咄嗟に(背中)と答えてしまう