第8章 8
「やっぱり、ちょっと元気ないね」
ドライブ休憩中に光くんがホットコーヒーを手渡してくれた時に言われた
「ありがとう。、、そうかな?やっぱり今日はちょっと疲れてたかも」
蓋を外してフーフーと息を吹きかける、、が熱くて中々飲めない
「俺も一緒に冷まそうか?」
「うん。お願い」
一緒にフーフーと息を吹きかけるがなんだかそれが面白くて笑ってしまった
「おっ!冷めたんじゃない?」
そう言われて恐る恐る口に近づけたら丁度良い暖かさになっていた
「かわいいな」
「え?///」
突然そんな事を言われて恥ずかしくなる
「あ!、ごめん///……思わず本音が//」
「ありがとう///」
恥ずかしくて思わず両手で頬を押さえる
そんな私に光くんは向き直り私の両腕をそっとおさえた
「ねぇ、ゆりちゃん。俺はね?その、わかってるかもなんだけど、、、ゆりちゃんのこと、好きだよ
でも
ゆりちゃん何か悩んでないかな?」
八の字眉になる光くんは少しだけ困り顔で笑ってた
「…………なんで?」
「好きだからって理由じゃダメかな?……でもね、こうやって会ってくれるし。まだ俺にもチャンスあるかなって」
下心満載でごめんね。と続ける
「ゆりちゃんの気持ち、落ち着くまで待ちたかったけど、時々こうやって本音出ちゃうと思う。困らないで受け止めてくれるかな?」
そう笑顔で言うので、無言で頷いた。
「良かった」
にっこり笑う光くんにものすごい罪悪感がうまれた
「ありがとう、今日は」
「なんで?私こそありがとうだよ」
家の前でバイクから降りてそんな事言うから不思議に思った
「いーの!ドライブ付き合ってくれて、久しぶりにバイクで走れたし楽しかったから」
ヘルメットを返すと頭の上にぽん、て手を乗せられた
「じゃ!また連絡するね!」
そう言ってバイクに跨り颯爽と帰っていく光くんに手を振った