第6章 6
「おー。おかえり。バイト?」
後ろからぽんっと肩に手を置かれたので振り向いたらコンビニ帰りの快斗だった
「うん、快斗はコンビニ?新作あった?」
新作のデザートについて聞くと今日はプリンが新しく出てたからそれを買ったらしく食べ歩きしていた
「いーなー!プリン」
「食うか?」
そう言ってスプーンで掬って口元に持ってくる
間接キスじゃん////
「なんで快斗の食べかけを、、、」
わざと汚い物を見るようにいうと(あんだとー!)とちょっとムキになっていた
「もういい!せっかくの俺の優しさを!」と言って自ら食べようとするのでその腕を引き寄せでプリンを食べた
「あ!おい!」
「おいしー♪全部ちょーだい?」
スプーンを奪ってもう一口食べようとしたら手を高く上げられて取れなかった
そっか
「快斗はもうこんなに背が高くなっちゃったんだね」
スプーンを素直に返してちょっと先を歩く
もう私達は大人への階段をしっかり登ってて
足並みが揃わないのは当然
そろそろ卒業しなきゃ
「ねぇーかいとー」
「ん?」
「ランチの約束してたでしょ?あれやっぱりキャンセルね」
「え?」
少し戸惑う声が聞こえたけど振り向かずに続けた
「あとね、もうベランダからの夜会も終わりにしよっか」
「なっ?!、、、、、」
沈黙が続く
でも言わなきゃ
大丈夫、大丈夫、大丈夫
「そろそろ卒業しよう?幼馴染ってやつ」
くるっと振り向いて笑顔で言った
「彼氏出来るかもしれなくて。彼に申し訳ないかなって」
大丈夫
「だから、ね?」
大丈夫
「ちょっとそっちに集中したいの」
大丈夫、だよね?
今、私、笑えてるよね?