第42章 33
「快斗やきもちやいたでしょ」
「んあ?」
帰り道青子がそんな事を言うので後ろからついてくる快斗は何のことだ?という顔をしていた
「だーから!怪盗キッドによ!ゆりの事大絶賛してたし、跪いて手の甲にキスまで!」
そこまで聞いてギクっとしてしまうが動揺を必死に隠す私
「え、、キスされてないよ?」
「え?そうなの?青子からみたらそんな風に見えた」
「宝石が本物じゃなかったからさっさと帰ったんじゃないかな?」
(そうなのかな?)とうーん。と考え込む青子
「でもほんっとキザな怪盗だよね!5人全員の心、射止めようとして!」
そう言った後(あ!お父さんに今日の事報告しなきゃだから先に帰るね!)と小走りに去って行った
「そうなの?快斗」
「……バーロォ////」
赤くなってそっぽを向く快斗の手をそっと握ると優しく握り返してくれる
「ふーん?多感な怪盗だこと」
わざとそう言う
「うっせー。そんなんじゃねーよ」
知ってるよ
貴方は誰も傷つけたくなくて
頑張った他の衣装科のチームとモデル4人に[おめでとう]を送ったんだよね?
ちょっと不貞腐れた快斗が何だか可愛くて
思わず立ち止まる
「ん?どした?」
「快斗、、今日はまだ帰りたくない//」
ワガママを言う私にフッ。と笑いかける快斗
「わりぃーな。ゆり。元からそのつもりだった」
グッと抱き寄せられるのでそのまま抱きつく
「嬉しい///……大好きだよ」
fin33