第42章 33
学校
作業場
「え、、婚約?」
驚いて作業を止める光くん
今日は後に行われる文化祭に展示する今まで仕事で補修作業や一部を作らせてもらった作品のラインナップを相談するためにわざわざ学校に来てくれた
「う、うん///」
「あの彼と?たしか……快斗くん?」
光くんはあの後もいつも通り変わらず接してくれて
今ではお兄ちゃんのような存在
コクン。と頷くと頭をわしゃわしゃと撫でられる
「おめでとう!………あ、実は俺もさ。………結婚するんだ」
「……えっ?!」
光くんもある日(なんか妹が出来たみたいで嬉しい)と言ってくれた事がきっかけで吹っ切れたのかまさかのお見合い?をしたみたい
名前は田中紬さん(タナカツムギ)
何度か会ったこともある
なんと私のクラスの先生の従姉妹
だからだろうか
最近光くんはしょっ中うちの学校に手伝いとして駆り出されている
「光くんもおめでとう!お見合いってそんなにすぐ進むものなのね」
「ちがうのよー!ひかちゃんたら野獣のごとくつむちゃんを私から掻っ攫って行って。しまいには「ちょっと!あやさん!!俺から言わせてよ!」」
突然現れたのは担任の先生、白川綾音さん(シラカワアヤネ)
紬さんの従姉妹
「だいたい。掻っ攫ったって。紹介してくれたのあやさんでしょ」
「ひかちゃんがゆりに振られて濡れた犬みたいで可哀想で」
「濡れた犬って…」
苦笑いをする光くん
「それでもー!そんなにさらっと連れてかれちゃうと大事大事してたつむちゃんを!まさか「だーから!俺から言うから!」」
さっきから何を言ってるんだろ
首を傾げながら見ていると光くんが向き直り私を見てる
ちょっと顔が赤い
「実はさ、、、子供。出来たんだ//」
凄く嬉しそうにはにかむ光くん
「えっ!!!」
思わず立ち上がる
「おめでとう!!!!えっ!!!光くんパパになるの?!」
光くんは子供好きで
いつか結婚したら子供が欲しいと言っていた
「ありがとう。ゆりもね」
照れくさそうにそう言う光くんに私も(ありがとう)と返す
「2人ともおめでとう。…ところで。打ち合わせは済んだの?」
「「あ……」」
綺麗な笑みを浮かべる綾音さん
その後私達は笑顔の綾音さんに見守られながら?打ち合わせを進めることになった