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最後のマジック

第28章 23






ガチャ

「悪りぃー。結構手間取っちまって遅くなった」
快斗の声が聞こえてベッドから起き上がる



「寝てたのか?」
ボーっとして声が出ない







あれ?





これは夢?







「なんだよまた再起動中か」
目の前でしゃがんで頭を掻く快斗



だってさっき865便が消えたって



だんだんと頭が覚醒してきてインカムの会話を思い出す




「うっ……ひっく、、か、かいとぉ」
それと同時に涙がとめどなく溢れた


「……ったく」
そう言って優しく抱き寄せてくれる快斗

「…怖かった」

「うん」

「快斗が死んじゃったって」

「生きてんだろ」

落ち着くまで優しく背中を撫でてくれる






「ごめんね。泣き虫で」
少し落ち着いて快斗を見上げてそう言うと私の涙を拭いながらフッ。と笑った

「ゆりは昔から俺の前でしか泣けねーだろ?そういうところが男心に来んだって知ってっか?
ゆりのその顔が見れるのは俺の特権なんだから、いーんだよ。それで」
おでこにチュッとキスされる



「それに、泣き顔も全部キュートだよ。お前は」
そんな事を言われ思わず、フフッ。と笑ってしまう


「もう。本当に快斗ったら」
快斗の目を見てそっとキスをする


そして耳元で

「愛してる」

と囁いた


fin23 銀翼
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