第26章 22
「わりぃーな!じいちゃん!無理させちまって」
「何を仰る!坊っちゃまの為なら!この寺井黄之介、命懸けでお手伝い致します、、、が、出来れば宙返りはお控え頂ければ」
そんな声が聞こえた
「こら快斗!!ジーちゃんに無理させないの!!」
「だから悪かったって!」
「今日謝ってばっかりじゃない!」
「?、どうされましたか?」
私の声が届いてないジーちゃん
「ん?ああ、大事な子猫が鳴いてるんでね。悪りぃがじいちゃん。下ろしたら直ぐ帰んなきゃなんねーから」
誰が子猫だ!誰が!
カラカラカラ
「ふぅぅ。疲れたっと…….え?、、ゆり、、さん?」
キッドの格好をしてそのままベランダから入ってくる快斗を私は待ち構えていた
ムスッと怒ってる顔だったのに気付いてギョッとしてる
「今日の快斗は意地悪だし危なっかしい!」
「はい。ごめんなさい」
そのまま正座して叱られてる姿はきっとこの世のキッドファンには想像もつかないだろう
「私はね?心配で言ってるんだよ?」
「わかってます」
「しかも今回はなんだか浮かれてたみたいだし?」
「その通りです」
「…愛してるから、言いたくなっちゃうの!わかって?」
ちょっと目に涙が溜まりながら言う私に笑いかけて
「まって、それは反則だろ」
涙を拭ってくれた
fin22