第25章 21
帰り道
「じゃあ!ばいばーい!」
青子は青子パパと帰るみたいで劇場の前で別れる事にした
「んじゃ、帰るか!」
手を差し伸べる快斗にどうしても触れる事が出来ない
「やっぱ、なんかあんだろ」
心配そうに覗き込む快斗
「私……ダメだね」
そう言い出したら涙はもう止まらなくて
「え?!……ちょ!こっち!!」
手首を引っ張って人気のないところまで連れて行かれた
「おい!一体どうしたんだよ?」
頭を優しく撫でてくれてる手が苦しくてしょうがない
「ごめんね?……快斗。跪いてキスする姿見たら、さ。わかってるんだけどね?」
泣き笑いする私を見て快斗の瞳孔が広がったのがわかった
「こんな嫉妬深いとは思わなかったの。だから快斗は気にしなくていいから、、、私の問題だから」
「………バーロォ////」
そう言ってふんわり抱きしめられる
そしてすぐ離れそこで跪く
「まだ、指輪じゃねーけど」
ワン
トゥ
スリー
ぽんっ
いつものライトブルーと白の薔薇の花束が現れる
そして手の甲にそっとキスを一つ
「知ってっか?薔薇の花言葉は色と数で変わるって」
そう言われて薔薇の花束の数を数える
「9本」
「そう。ライトブルーは[深い尊敬]、白は[麗しい]。そして9本は[いつも貴方を想う]………ゆり。俺はゆりがこの世で1番手に入れたい宝石なんだよ」
花束をギュッと抱きしめる
「うっ……ふ、、ひっく、、ふぇ。かいとぉ。……大好き」
「悪りぃな。俺は愛してる」
ニカッと笑う快斗
立ち上がりまた抱きしめられる
「ん……私も愛してる」
涙を拭ってくれる快斗の手をとりそう言うとそっと唇にキスされた
fin21