第13章 12
結局あの後3回もして流石にまずいと思い家まで送ってくれたが足はガクガクしていてまるで生まれたての子鹿のようだった
『もぅ、バ快斗//少しは手加減して///』
玄関前でこそっと悪態をつくと罰が悪そうに頭をぽりぽり掻いて(わりぃ)と小さな声で謝られた
「じゃ、バイバイ」
そう言って玄関のドアを開けようとしたら手を引っ張られ唇にチュッと軽くキスされた
「じゃーな!お休み!」
悪戯っ子の顔をしてさっさと帰ってしまう快斗
「もうっ!!」
そっと唇に触れながら部屋に入る
手加減してなんて言ったけど
本当はもっと触れ合っていたくて
ちょっと寂しい気持ちになりながらパパとママにバレないように元気よく(ただいまー!)と中に入る
「おかえり!楽しかった?快斗くんとデート」
フフッと笑いながら言うママの横にはまた心配そうなパパ
「笑顔で入ってきたってことは楽しかったってことか良かった」
以前喧嘩してた?と疑われていた事もあって心底安心したみたい
「うん!すっごく楽しかった!」
ニコニコそう言うとママもパパも嬉しそうにそっか。と言ってくれた
「でも!何かあったらすぐに言うんだぞ!」
「うん、ありがと」
そう言って階段を登る
その時ふとパパとママが見てるテレビから明日の怪盗キッドの予告のニュースが流れてるのが聞こえた
そしてまた少し胸騒ぎがしたので胸の上に手を置いてギュッとする
大丈夫
大丈夫
大丈夫
そう自分に言い聞かせた
fin12