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【HQ/R18】きっかけは赤、はじまったのはラヴロマンス

第1章 風に攫われた赤



遮光カーテンの隙間から漏れた光で目が覚めた。
薄ら瞼を開き、二、三度ゆっくり瞬きをしてから枕の隣に置いてある充電器が刺さったiPhoneを手に取り時間を見る。
6時59分。目覚まし時計をセットした時間よりも31分も早く起きてしまった。
休みの日ほど早く起きてしまうこの現象は何なのだろう。
は二度寝をする体制にはいる。が、しかしカーテンの隙間からキラキラと光る太陽がそうはさせてはくれず、彼女は寝癖でぐしゃぐしゃになった髪を撫でながらのそのそとベッドから降りる羽目になった。
薄暗い部屋。しかしカーテンを開くと一気に明るくなる。
日曜日。
本日は快晴。洗濯日和だ。


昨日買ったばかりの赤いセクシーなブラとショーツを丁寧に洗濯ネットに入れ、洗濯機に入れる。
あとはタオルやパジャマを適当に洗濯機に突っ込み、洗剤と柔軟剤を入れてスイッチを押した。水が入る音がして、じきにゴウンゴウンと洗濯機が回り出す。
洗濯機は廊下にあり、1Kの部屋にはその音がよく響く。
この部屋は角部屋だが、多分お隣さんにも聞こえているだろう。
現に隣からよく掃除機をかける音がよく聞こえてくる。
掃除機をかける回数的に、恐らくかなりの綺麗好きだ。
は掃除は最近買ったばかりのルンバに任せきりである。
電気屋で一番安かったルンバ。まだ買って一ヶ月も経っていないが、既に愛着が湧いておりルン坊と名前までつけている。最初はルン婆にしようと思ったが、老人に部屋の掃除をさせるのはどうかと思ったためルン坊にした。

せっせっと部屋の中を掃除するルン坊をソファの上からぼーっと見つめる。
寝癖は治しておらずボサボサのままだ。出掛ける用事はないし恐らく今日はずっとこのボサボサのまま過ごすだろう。





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