第1章 プロローグ
『……………』
私のお願いに受話器の向こうからはイエスともノーとも返ってこない。
あ、跡部さぁん?お願いしますよぉ。
しばしの沈黙の後、受話器からは
『勝手にしな』
許可の声
い、いやっふぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!
カメラカメラ!!!
『但し!!立海から三回苦情がきたら回顧とする!!』
お、おうふ。下手な真似出来ないじゃない。
『返事は?』
「……はぃ」
ま、まぁ最初の三回は見逃してくれるんだものね。
大丈夫、大丈夫…!!
立海レギュラーと話ができるだけ跡部さんに感謝しないと…!
跡部さんは何かと人手が足りないと私に声をかける。
跡部さんに好かれているんじゃないかって?
ないない。
悲しいことに彼女持ちなのよ、あの人。
その彼女こそ私の親友雪乃ちゃん。
笑顔が可愛い氷帝生のお嬢様。
跡部さん曰く私は使えるから使ってるだけだそうです。
雪乃にいわせればそれだけ跡部さんが私ことを買ってくれてるそうだけど…
ま、何にせよ少しは頼られてるんじゃないかしら。
とりあえず今は立海レギュラーとお近づきになれる方法を考えなくちゃ!
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その後お近づきになれる方法を108、煩悩の数だけ考えた
ヒロインちゃんは期待に胸を膨らまし眠りにつきました。