吸血姫/フェイタン/イルミ/HUNTER×HUNTER
第2章 船
少しすると4人が帰ってきた。
「待たせたな。お前さんたちの話をまだ聞いてなかった」
船長の言葉にコーネリア達は立ち上がって口を開いた。
「志望動機は持っていれば得になるから。それだけです」
「なるほど、お前さんは?」
「ワタシ、ただの付き人ね」
フェイタンがコーネリアの隣へ寄る。
「なるほど、なるほど…ただ得になるからじゃ簡単すぎるが」
船長はじっとフェイタンを見る。
「知り合い?」
「こんなジジイ知らないね」
フェイタンが首を横に振ると船長が笑った。
何を考えているんだろう。
もし船を降りろと言われたら大変だ。
「試験を受けさせて欲しい。私がその程度なら、試験で落ちるだけの話でしょ?なら理由がないからって船を降りろとは言わないでください」
手を重ねてお願いすると船長は顎を触って考え出す。
「船の揺れに耐え抜いた精神力…いいだろう!お前らも合格にしてやるよ」
見込みがあると思ってくれたようでコーネリアは嬉しくてフェイタンに抱きついた。
「やったね!船降りなくていいって!」
フェイタンはされるがままコーネリアに揺すられている。
そんな様子を不思議そうに見ている船長とゴン達であった。