第24章 伝える
及川さんとの通話は終わり、携帯電話からはツーツーと音が鳴っている。
私は影山くんと顔を合わせると、だんだんと気持ちが込み上げてきた。
「か、影山くん……!!」
顔を輝かせてそう言うと、影山くんはニッと満足気に笑った。
「やった!やったー!!
影山くん、本当にありがとう!!」
嬉しさのあまり飛び跳ねて喜ぶ私。
そんな私を見て、影山くんは言った。
「頑張ったじゃねーか」
影山くんのその言葉に心を震わせ、元気よく「うん…!!」と答える。
結局影山くんがほとんど話してくれたけれど、自分の口で「やりたい」と言う事が出来た。それが私にとってとても大きな1歩だということを影山くんはわかってくれているんだろう。
「テスト終わったらなんかお礼させてほしいっ!!」
そう言うと影山くんは少し驚いた顔をした。
そんなのお構い無しに目を輝かせて返事を待つと、「……おう」と照れ臭そうに答えた。
「そろそろ帰るぞ」
離れ難い私の気持ちとは裏腹に、ぶっきらぼうにそう言う影山くん。
でもまぁ、テストも近いし仕方ないか……。
「う、うん、」
眉を下げてそう言うと、影山くんは「行くぞ」と言ってバス停の方へ歩き出す。
影山くんはバス通学じゃなかったような……?と思い戸惑っていると、影山くんは
「……送ってく」
と小さな声で言った。
その言葉に心を弾ませ、私は「あ、ありがとう!」と返事をして影山くんの後を追った。
口をとがらせながら隣を歩く影山くんを見る度、私の心音は速くなる。
本当に本当に、私は影山くんが好きだ。
彼を知れば知るほど、気持ちがどんどん更新されていく。
気持ちが溢れて、バレてしまいそうなくらい、
…………?そういえば、影山くん、さっき…………
「そういえば影山くん、さっき及川さんに私が影山くんのこと嫌ってるって言ってなかった?」