第3章 春の訪れ
「つけてあげる。後ろ向いて?」
カカシ先生の冷たい手が首筋に当たる
「ちゅめた!」
「ははっ、ちょっと我慢して。ごめんな、末端冷えるんだよ、オレ。……ほら、ついたよ。」
洗面所まで走って見に行く
パジャマ姿に見合わないキラキラとした飾りに心が高鳴る
「嬉しいっ、嬉しい!!」
パタパタとスリッパの音を立てながらカカシ先生のところに戻って抱きつく
「…よかった。すごく似合ってる。」
「カカシ先生も、つけてくれないの?」
「ん、つけてくれる?」
「うんっ!!………ついた!見に行こう!?」
「こらこら、少し落ち着いて。」
カカシ先生の手を引っ張って洗面所に2人で並ぶ
「えへへ、ふふっ、嬉しすぎる!!」
カカシ先生は鏡越しに私を見つめ身体をピッタリとくっつけてくる
「…幸せだな」
「うん!これ任務の時もこっそりつけていい?」
「もちろん。オレもつけっぱなしにしとこうかな。これ、水かかっても錆びないし問題ないんだって。」
「そうなの!?そしたらずっとつけておこうっと」
嬉しくて嬉しくて仕方がない
「カカシ先生、ありがとう。」
「どういたしまして。今日はお揃いでクリスマスパーティーだな」
「サクラちゃんにめちゃくちゃ後からいじられそう。まぁ、それもすごく幸せなんだけど。」
「さて、そろそろあいつらがくる前の準備しないとね」
「うん!」