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思いつき短編や長編の番外編など

第9章 innocent@忍足侑士 ❦



 侑士くんに触ってもらうと、
 自分の体じゃ、なくなっちゃうみたいで
 でも、そうなるなら侑士くんがよくて

(どんだけの殺し文句や)

紫雨の眦に溜まる雫を指先で拭う。
泣くのを我慢しているのか、震えだした唇にキスをする。

「ほんなら、俺が『壊れて』言うたら、壊れるん?」
「ん、壊してくれていい」

キスに応えながらそう言った紫雨に、つい、笑いがこみ上げる。

「ほんまに、かなわんなぁ」

潤んだ瞳の奥を見つめる。

「『侑士』」
「え?」
「『侑士』て。名前だけで呼んでや」
「ゆ、ゆーし...」

辿々しく呼ぶ声に、もう一回、と強請る。

「侑士」
「紫雨」

嬉しそうに、突き合わせた額をスリスリとする紫雨。

「ねえ」
「なんや?」
手を弄ぶ紫雨の指先に、指を絡ませて手を繋ぐ。

「『もっと触ってほしい』って言ったら、触ってくれる...?」

繋いだ手を強く握り、肩に顔を埋めた紫雨。

「もっと触らしてほしい言ったら、触らしてくれるん?」

紫雨の背中の筋の窪みを、指先で上から下へとなぞる。
反った腰を撫で、柔らかな臀部を優しく掴む。

「んっ、いいよ、いっぱい触って」
「紫雨も」
繋いだ手を優しく解き、導く。
「触ってや」
紫雨の手と共に触れた怒張は、ヒクリ、と疼いた。
「こう、でいい?」
ゆっくりと扱く手つきに、うう、と俯く。

トロ、と掌に伝う暖かな蜜。
辿々しかった紫雨の手つきが一定の速度で動く。

「っ気持ちええ」
「うん、気持ちいい...」

たら、と先端から溢れた露に気付いた紫雨が、待って、と侑士を止め、ベットに座り込んだ。

「紫雨?」
手を添えるように触れているソレをじっと見つめる視線に、なんか言うて、と顔を逸らす。

「っ!?」

生温かく包みこまれ、ヌル、と先端を舐めた舌に、息が詰まる。

「っう、ぁっあぁ」

ゆっくりと、紫雨の口へと入っては出る度に、絡みつくように這わされる舌のざらつきに、奥歯を噛み締めても漏れ出る吐息で、気持ちぃ、と漏らした。

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