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12歳年下の彼に溺愛される話

第3章 12歳年下の彼



自分も…ずっと、
港斗君と…えっちするまでは…。

自分は…イケない…女なんだって
そんな風に思って居たから…。

それに…ずっとそんな、
セックスしかした事なかったから。

セックスって、そんな物なんだって
思ってた…所もあって。

それが変だとか、おかしいとも
全然気が付かなかったんだけど。

港斗…君との…セックスは…、

『巴姉?
…どうしたの?顔赤いよ?』

「なっ、何でも…ない…ッ
用事が無くて、手伝わないなら
出て行ってよ…、邪魔だから」

『ああ、あのね…、
巴姉、コレ…あげる…。
秋の新作の口紅なんだけどさ。
彼に貰ったの忘れてて、自分でも
買っちゃったから…、使って?』

そう言ってゴソゴソと、
千冬が自分の服のポケットを弄って。
新品の口紅を取り出すと。

服を持ったままで
両手が塞がっている
巴のズボンのポケットに
その口紅を返事も聞かずに入れて来て。

『お姉ちゃんはさ、
元は悪くないんだから。
ちょっとお化粧とかさ…変えたらさ。
相手…見つかると思うから…頑張って
後、これ…もう読まないからあげる』

そう言って私の部屋の畳の上に
メイク系の雑誌の秋の
増刊号を置いて行って。
そのまま、自分の部屋に戻って行った。

巴が、
その千冬が置いて行った雑誌に
手を伸ばして、パラパラと捲る。

失敗しない秋メイクの始め方…みたいな。

そんな感じの…眉毛の整え方や

下地の塗り方から…

メイクの手順が丁寧に…

分かりやすく、説明してある雑誌で。

そう言えば…休みの日も仕事の時と同じ

10分メイクしかして

自分がして無かったのに気が付いた。

妹は妹也に…行かず後家の…私を

口が悪いなりに心配してくれている様で。

もう読んだからとは言っていたが…

初心者向けの増刊号が、メイク詐欺と

彼に言われたと怒って居たあの妹に

必要な事があるとも思えないし。

増刊号の限定の

使える色しかない

秋色メイクパレットが

未開封のまま添えられているのも…。

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