第105章 夫婦で迎える初めての朝
ゆっくりとお部屋で過ごして、
チェックアウトした後は。
三宮の駅の近くにある
彼と丁度1年前の昨日
ランチを食べに行った天ぷらバルに
ランチを食べに行って。
窓際の壁に向かって設置されている
2人用のカウンター席で、
上天丼ランチを頂いたんだけど。
ここの天丼のランチは、
2回に分けて天ぷらが
揚げたての状態で出て来る。
それを天丼の状態で
提供するのか皿で提供するかは
自分で好きに選ぶ事が出来て。
最初に、
海老、イカ、キス、なす、かぼちゃが。
後からの分で、
貝柱、レンコン、大葉、のりが
提供されるスタイルだ。
彼は両方天丼にしてたけど
どっちかだけを天丼にしても
OKだし、私みたいに
どっちもお皿で
天丼ランチなのに
天ぷらランチみたいにしてもらう
事もお好みでする事が出来て。
『台風大丈夫そうだったら、
今度の土曜日…どこかに
泊まりましょうよ。山も
道が崩れたら通れなくなりますし、
海沿いも…避けるんで。
だって僕の誕生日は
沖縄旅行に行ったのに、
巴さんの誕生日に何もないのも
それはそれで寂しいじゃないですか…』
と…彼が…週末にどこかに
泊りに行こうと提案して来て。
私が渋い顔をしてると。
『いいじゃないですかぁ~ッ、
ね?ね?1泊だけですから。
だって巴さんの誕生日ですよ?
1日が無理でも、前日位
どこかに行っても罰当たりませんって』
「でっ、でも…9月は…」
『あれは双子の別荘に
行くだけじゃないですか。
普通に旅行行くよりも
安い値段でええでぇ~って
ライトも言ってましたよ?』
9月の連休に、2泊3日で
あの双子の所の別荘に
みんなでお邪魔する事に
なってるけど、あれは双子の
別荘にお呼ばれしただけだから
旅行にはならないし、お金払うと
双子には小林君も言ってたみたいで。
タダでええんやけど、
コバがそう言うんやったら
大人1人3万でと…、
そんな風に言ってたらしくて。
まぁどう考えても
あの別荘に1人食事つきで
2泊3万円では…泊まれない…。
食事代位貰う…ってそんな
感じのとりあえず感があるな…。
ランチの後は、車で10分程
移動すれば兵庫県立美術館に着く。