第104章 彼と私の8月26日 ―夜―
『巴さんの…身体も…、
僕の精液…もっと欲しいって…
思ってくれてるって事ですもんね?』
ちゅう…と…彼が頬にキスをして来て。
そのキスが…頬を移動して耳に
辿り着いて…ふぅっと吐息が耳に掛かる。
『春になって、式が終わったら……
いっぱいえっちして僕と…巴の
赤ちゃん…作りましょうね?』
「んああぁぁん、えっち…は
いっ、いつも…してるよ…?」
『それは…普通のえっちでしょ?
そうじゃなくって…赤ちゃん
作る方…の…えっちですよ?子作りの…』
ジンジンと……自分の
下腹部の辺りが…彼の言葉に
反応して疼くのを感じる…。
「…んっ、赤ちゃん……欲しい…な…ッ
港斗…くんとの…、赤ちゃん…ッ…」
そのえっちの後は…繋がったまま
寝落ち…してしまっていて。
目を醒ましたら…彼は私の上で
寝てたから…ぺちぺちと背中を叩いて
彼を起こすと…彼が…身体を
起こした時にズルッと…抜けてしまって。
『抜けちゃい…ました…ね…、
それ…脱がせますね…巴…』
そう言われて…えっちな
花嫁衣裳を脱がされてしまって。
一緒にシャワーを浴びて
パジャマに着替えると。
大きなベッドの片側にバラを寄せて。
ふたりで1つのベッドに仲良く潜り込んだ。
「ねぇ、旦那さん…」
『はい、どうしましたか?奥さん』
「うん…幸せだなぁって…思って」
『僕も…ですよ?巴…』
そう言いながら彼が…自分の指で
私の左手の薬指の結婚指輪を
確かめる様にしてなぞって来る。
「うん…幸せ…だね…港斗…」
『寝ちゃうのが勿体ないですけど
そろそろ…寝ましょうか?』
「うん、ねぇ、おやすみなさいのキス…」
『僕の奥さんは…可愛いですね、
おやすみなさい、巴』
ちゅ…と彼がおやすみなさいのキスを
してくれて、ちゅっとこっちからも
おやすみなさいのキスを返した。
「うん、おやすみなさい…港斗」
彼の体温と…幸せな気持ちに包まれて
…セトレでの夫婦になってから迎える
初めての夜は眠りに就いた。
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