• テキストサイズ

あの方々の守護霊は2[dzl]

第5章 メンさんの守護霊


 次の日。
 私はおんりーさんと神社へ行くために仕事の予定を詰め詰めにして大忙しだった。五人のメカニック担当を時々するようになってからますます私の実力が認められ、重要視されることが多くなったのだ。
 そうして私が昼休憩する時間が大幅にズレ、昼食を休憩室で取ろうとしていた時、先に誰かがいたみたいでこんな会話が聞こえてきたのだ。
「この前さぁ、視聴者さんに突然聞かれたんだよ」
 この声はぼんじゅうるさんだった。またドズルさんと次の企画のために会社に来ていたのかなと覗き込むと、話し相手はドズルさんではなく、メンさんだということが分かった。
「何をですか?」
 その話にメンさんが訊ねると、ぼんじゅうるさんは言葉を続けた。
「蛇は好きですかって聞かれて」
「なんすか、急に俺にそんな話」
「だってメンの守護霊って蛇なんでしょ? 急に思い出して」
 それからはははっと笑うぼんじゅうるさんの声はよく通り、休憩室内によく響くみたいだった。
「それで、なんて答えたんですか?」
「そりゃあ蛇はやだよって答えたんだよね。けどさぁ、蛇好きな人いるかもしれないのに、正直に答えてよかったのかなぁって今更思って」
「みんな蛇は苦手だと思いますけどねぇ」
「じゃあなんでメンの守護霊は蛇なのよ」
「俺も蛇が好きなんて言ったことはないんですが」
 そんな他愛もない会話だったのだが、目を凝らして見てみた時、メンさんの元にいた白蛇の守護霊がふわって消えて思わず声をあげてしまった。
「あっ」
 そんなに大きくないはずなのだが、休憩室にいる二人の注目を浴びるには充分な声だったらしい。まずは気さくなぼんじゅうるさんが、休憩でしょ、どうぞどうぞと呼ばれて従う他なくなってしまった。
/ 41ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp