第9章 ぼんじゅうるさんの守護霊
ピンポーンと、ぼんじゅうるさんの自宅の呼び鈴を鳴らすとしばらくしてから応答がある。ぼんじゅうるさんの声はやはり比較的元気がなさそうで、通信機器を持ってきたと伝えるも、なぜか会話が成り立たない。インターホンにもノイズが入っているみたいだった。
「ごめん、そっちの声聞こえないからとりあえず中入って」
とぼんじゅうるさんは言い、ガチャリと開いた扉からお邪魔しますと入ると、女性の平均身長しかない私からしたら背の高い男性が出迎えてくれてどーもですと返事をする。
私はもう一度訪問の理由を述べ、分かったと中に招いてくれたので通信機器を調べてみた。問題がない。
「うーん、通信機器は壊れてはいないみたいですね……」
「そうなんだ」
と私の言葉にそう返事をしたぼんじゅうるさんはソファで横になっていた。ごめん、頭痛くてと横になる許可まで私にわざわざ聞いてきたぼんじゅうるさんは、本当に真面目な人だなと思う。私は、機械にもっと詳しい先輩に連絡してみますと自分のスマホを取り出した時にそれを見た。