第7章 犠牲
伊地知「我々の窓が、受胎を確認したのが3時間前、避難誘導9割の時点で現場の判断で施設を閉鎖。
受刑在院者第2宿舎
5名の在院者が受胎と共に取り残されており、受胎が変態を遂げる場合、特級相当の呪霊になる事が予想されています。」
黒髪センター分け、少しやつれていて、眼鏡が良く似合うこの人は、呪術高専 補助監督の伊地知 潔高さん。
補助監督とは、任務地への送迎等、前線に経つことは無いが、サポート面では欠かせない役割である。
そんな伊地知さんの話を聞いて身構える伏黒、夏梨、釘崎の3名
(((特級…!!)))
そんな3人をよそに…
虎杖「なぁなぁー、俺、特級とかイマイチわかってねぇーんだけど??」
何も知らない悠仁くんに野薔薇ちゃんは少し引き気味だ。
そんな悠仁くんに伊地さんが
馬鹿にもわかるように。
と説明を入れてくれた。
伊地知「※通常兵器が呪霊に有効と仮定した場合。
4級¦木製バットで余裕
3級¦拳銃があればまぁ安心
2級¦散弾銃でギリギリ
準2級
1級¦戦車でも心細い
準1級
特級¦クラスター弾での絨毯爆撃でトントン
と言ったところでしょうか。」
虎杖「やべぇじゃん」
伏黒「本来、呪霊と同等級の術師が任務にあたるんだ」
「今日の場合は五条先生とかだね!」
虎杖「で、その五条先生は?」
伏黒「出張中。そもそも高専でぷらぷらしてて良い人材じゃないんだ」
「お土産は期待するなって言ってたよ〜!」
伊地知「この業界は人手不足が常、そのため手に余る任務を請け負うことは多々あります。
ですが今回は、緊急事態で、異常事態です。
”絶対に戦わないこと”
特級と会敵した時の選択肢は
”逃げるか”
”死ぬか”
です。自分の恐怖には素直に従ってください。
君たちの任務はあくまで、生存者の確認と救出である事を忘れずに。」
この言葉を聞き息を飲む4人その後ろから施設に面会に来ていた保護者の女性が叫ぶ声が聞こえてきた。
あの!正は!息子は大丈夫なんでしょうか?!
その人と私たちの間に伊地知さんが入るとその人に向かって偽りの説明をしだした。
伊地知「何者かによって施設に毒物が撒かれた可能性があります。現時点でこれ以上申し上げる事はできません。」