第6章 紅二点
恵くんと悠仁くんと今日合流する1年生を待つ。
「てか1年生4人って少なくない??」
と疑問を口にする悠仁くん
「じゃぁお前、今まで呪いが見えるってやつに会ったことあるのか?」
クールに返す恵くん
「ねぇな」
「悠仁くん!それだけ術師はマイノリティ〜って事だよ!」
「そっか、てか俺が4人目って言ってなかった?」
「随分前に入学は決まってたらしい」
「事情があって合流が遅くなっちゃったんだって!」
『お待たせー!』
と、いつも通り遅刻して来る五条先生
『悠仁、制服間に合ったんだね』
「おう!ぴったし、でも伏黒と微妙に違うんだな、パーカー着いてるし」
『制服は希望があれば色々いじって貰える』
「え、希望出してないけど?」
『そりゃ、僕がカスタムしたもん』
「私のやつも勝手に出来てたんだよね〜」
「気をつけろよ、五条先生こういう所あるから」
と恵くんが発する。これに関しては同感しかない。
「それより、なんで原宿集合なんですか?」
『本人がここがいいって』
「あれ食いたい!ポップコーン」
などとワイワイしてる皆を見てすごく暖かい気持ちになる。前までの生活じゃ考えられなかったな…。
しばらくするとすごく目立ってる子を見つける。
スカウトマンの首根っこを掴んで、
「私は?モデルよモデル、」と言っていた。
茶髪のボブヘアーがよく似合ってて、スタイルも良い。可愛い子だな…仲良くなりたいなと思う。
そんな光景を見た悠仁くんが口を開く。
「俺たち今からあれに話しかけるの…?
ちょっと恥ずかしいなぁ…」
と言いながら、2018と描いた赤縁メガネにポップコーンとクレープを握りしめている悠仁くんに
すぐさま恵くんのツッコミが入る
「オメェもだよ!」
すると、五条先生が女の子に向かって声をかける
「おーい!こっちこっち!」
私は今までの経験から少し怖くなって恵くんの後ろに隠れてしまった。
(咄嗟に盾にしちゃってごめんなさい。恵くん。でもちょっと不安なの…)
と心の中で謝る。
〜伏黒恵side〜
人見知りなのかよく分からないが、近づいてくる女子に恥ずかしくなったのか、サッと俺の後ろに隠れてしまった夏梨。
なんだよ、かわいすぎかよと言いたくなるが、黙っておく。
いじめられてたって先生から聞いた事があったので原因はそれだろう。