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第5章 異能の正体



はその言葉に驚き、お館様の方を向く。


煉獄さんは支えるようにしてを起き上がらせる。






「正確には記録、だけどね。…君は、先代達も救ってくれていたんだね。先代達は、君に記憶を消される前に、日記に君の事をちゃんと書き残していたんだよ。心根も美しい君に、命の時間を伸ばしてもらったとね。…君は、人の記憶から消えるのを心の底で拒んでいたからこそ、記憶を消す処置を遅らせていたんじゃないのかい?」

「っそんなことは…」

「…いずれにしても君は昔から、僕達鬼殺隊を影から支えてくれていた大切な恩人で、仲間なんだ。君が内緒にしていた異能の詳細を皆の前で話したのも、理由がある。ここにいる柱の子達は、歴代最強ともいえる強さ、心の豊かを誇る。そしてその中でもしのぶは医学、薬学に長けていて、鬼をも殺す毒を作った凄い子だ。きっと君の異能の副作用についても解決に導いてくれるだろう。そんな私の自慢の子供達だからこそ、君のその力の良き理解者になれると思ったんだ。その秀でた才能に一人悩む君を助けたい。僕はその一心だった」

「……」

「余計なお世話だったかな。自分勝手でごめんね」

「っ…ふっ…く…」







煉獄さんに支えられたまま座るは、ただただ1人、しばらく泣きじゃくったのだったー。














ー…
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