第4章 不思議な力
「あー…君のせいでやっぱり集合時間ギリギリだったよ」
「すみません…」
小走りで来たため、ぜぇぜぇと息をするに向けて一言嫌味を投げ掛ける。
隠との集合場所に着いた僕達は、これから目隠しをされ、夜通し隠に運んでもらい、お館様の屋敷に行く事になる。
「…さ、早く運んでよね」
僕はうやうやしくお辞儀をする隠にそう言うと、目隠しを受け取り目につける。
「言い方…!こわっ!」
が焦ったように言うも、僕は無視した。
柱の貴重な時間は、隠の時間とは全く違う。
しかも僕にとっては着任の挨拶以来、まだ二度目の柱合会議だ。
遅刻は許されない。
隠とからの視線が幾分か鋭く感じるが、僕は気にせず隠の背中に乗ると、疲れを取るように目を閉じたのだった。