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〖呪術廻戦〗大人しく抱かれてろ【R18】

第9章 番外編/濡れてないと…




「崩したかったんだよ。高専の自販機、万札使えないからな」


「だったら後で返すわ」


スマートな奢り方だと思ったのは俺だけで、寧々は素っ気なく返事をした。


「ち、ちがっ、寧々!これは…だな、」


あわあわする俺をよそに、そつなく答える傑はいない。


俺が高専に置いてきたから。


傑も着いてきそうな素振りがあったけど、俺が寧々と2人で居たくて気付かないフリをした。


「これはあれだ、勘違いして悪かったなっていう…!」


「そういうこと?それなら受け取ろうかしら」


全然、全くもってスマートなんかじゃない。


「ありがとう、五条くん。これからは濡れてなくて痛い…なんてことはなさそうよ」


「そんな意地悪な顔したって可愛いのは変わんねーよ」


寧々は俺を皮肉るような、煽るような…それでも可愛い声音でお礼を言った。


なんでそんな言い方をしたのか、俺をおちょくりたかったのか、反省させたかったのかとか寧々の意図は分からねーけど


「五条くんの頭の中は、少し変えた方が良さそうね?」


そうやってほんの少し口角を持ち上げる寧々は、いつだって最高に可愛い。


そう、いつだって。


高専までの道を人間0.3人分の距離を開けて並びながら歩く、それだけで俺は心踊らされる。


行きと違って寧々ともっと一緒にいたくて、ゆっくり歩いてるはずなのに、もう高専の階段が見えてきてしまう。


「ほんっと、寧々といるとすぐにタッちまって困るよ」


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