第8章 違う人と任務
「どうしたの?寧々ちゃん」
「どうしてもなまちゃんに会いたくなったら、夏油くんのところに頼みに行ってもいいかしら?」
「ダメだ、俺が許さねぇ」
私から夏油くんへの問いかけに無理矢理割って入った五条くん。
「寧々は俺以外見るな「もちろんだよ。私から会いに行きたいくらいだ」
「あ゙ぁ?」
「ごめんね、悟。なまちゃん"も”会いたがるだろうからさ」
夏油くんは割り込んだ五条くんを制して、私…ではなく、なまちゃんに触れた。
「会いたいんだから、仕方ないだろう?」
夏油くんは私がなまちゃんに会いたい気持ちを汲んでくれて、快く承諾してくれた。
「ありがとう。次に会う時は、なまちゃん用にクッキーをお土産に持っていくわね」
「くっきー…?寧々おねえちゃんの好物か?」
「小麦粉でできたお菓子でね。甘くて美味しいのよ。子供の時からのお気に入りなの」
サクサクのクッキーは優しい甘さで、つい手が伸びてしまう。
だから、いつもお気に入りのメーカーのものを買い置きしている。
「寧々!」