第9章 TNTになった俺と傷つかない少女9
ドォオオオオン……!
今まで俺が起こしたどの爆発よりも大きかったように感じた。
まぁそんなことより、急に出てきたミウが無事なのかと見れば、またけろりとした顔でこちらを見つめ、それから気まずそうに目を逸らした。俺はそんなミウの頭をぽんぽんと撫でてやると、様子を伺うようにこちらをまた見据えてきた。
「約束、破ってごめんなさい……」
「いや、いいよ。おかげで助かったからな」
ミウはそこでようやく、笑った顔を見せた。
「あたし、いい子?」
「ああ、いい子いい子」
「えへへ!」
ミウが満足したところで、俺は体を起こして周りの状況を確認する。
あんなにいた武装集団は全員その場で倒れていて、銃と瓦礫が散らかっていた。そして、俺の目の前にいたはずの悪役博士も、そこで倒れている。