第3章 追憶
ロングアイランドアイスティー
“希望”
ロンドンバック、別名ジンバック
“正しき心”
カミカゼ
“あなたを救う”
ジントニック
“強い意志”
それらを選びながら飲む事が出来るということは彼女は全く酔っていない。
ジントニックを差し出すとピスタチオの殻を割って食べ、ゆっくり飲んだ。
沖矢「…1つ頂けますか」
名前は何も言わずにピスタチオの殻を割る。
パキッ
部屋に響き渡る音と共に思い出した事を告げた。
沖矢「…そういえば良いワインがあるんですが、お嫌いですか?」
名前「んーん。好きだよ、飲み直すって事?隣で。」
沖矢「ええ…貴方が宜しければ。」
名前「良いけど、それ閉めた方がいい。」
首元を指差してクルクル回すとボタンを開けた事を思い出させた。
促されるままにボタンを閉めてリュックを肩にかけた名前の手を取り、工藤邸へと向かった。
リビングを通ってキッチンへ向かう。
名前「…沖矢さん、酔ってるだろ」
沖矢「ええ、貴方を酔わせる前に自分が酔うとは不甲斐ないですね。…ですがもう少し飲んでいたいので、お付き合い頂けますか?」
名前「それは良いんだけど、すぐ眠れた方が楽だろうと思って。…貴方の寝室で飲もう。2階?」
返事を聞かずにスタスタと階段へ向かい登り始めてしまう名前の後ろ姿を目で追う。
ーー人の気も知らないで…ーー
片手にボトルとグラスの脚を持って名前の後を追うが、自分の髪に空いてる片手が伸びる。
触って変装を解いても良いかと考えると、その場で変装を解いた。
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