第2章 契約
通話が切れ、煙草の匂いを感じた時
蓋となっていた座席の部分を蹴り上げて身体を起こした。
××「……は?」
「 君の命を拾いに来た。 」
呆気に取られている彼は今にも煙草の灰を落としそうだ。
××「…どういう事だ?…」
邪魔に感じていた前髪を掻き上げて持って来た“荷物”をより爆弾に近い場所に置き直す。
××「おい…ディスプレイが見えねえだろ」
「見る必要ない。知ってるから」
××「!」
「携帯を貸せ」
××「てめぇ…共犯者じゃねえだろうな」
ーーあんな…自分のした事も分別付けず逆恨みを示してくる程度の無能と同じ土俵に居るのかと疑われたのか…?……ーーー
…今のは大分、腹がたった。
「………が。」
××「あ?」
「ーーーーッ!!
テメェの命投げ出してッ
煙草吸って最後にしようって奴を“助けなければいけない理由”が私には理解出来ないッ!!
それでも私は此処に来た。
それには絶対理由がある。…お前を、
お前のエゴで死なせたりしないッ!! 」
股の間を踏みつけるかの様にダンッと片足を置いてもう片足を壁について其奴の顔に自分の顔を近付けた。
××「…何…言って…」
「 最初の命令だ。 携帯を貸せ。」
当然、怖がっている様には見えない。だが私の態度に何らかの作為的な物を感じたのだろう。
彼は渋々携帯を寄越した。
PSの部分まで例の文章を打ち込み、彼に手渡す。その画面を見た彼はこちらにバッと視線を戻した。
××「…何で知ってやがる…?」
「教えない。…3秒前になったらそれを送信しろ。」
××「…今じゃダメな理由は」
「いいのか?お前が私を疑った様にお前は疑われる事になるぞ」
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