第10章 scene10
scene10
「亜夢 余ったから食え。」
「ああ…今食えない。というか当分食えない」
「は?何でだ」
「試験的にコレ持っとけって言われてんだ。置くのも落とすのも振るのもダメだそうでな」
「…誰だそれ頼んだ奴は」
「あ?…確か科捜研の…あー…忘れた」
「…(亜夢のデスクにある資料を見る)」
「でもお腹空いたな。あ!風見に食べさせて貰おう!」
「!……俺が食わせてやる」
「はぁ?お前今からバイトやろ?」
「いいから食え」
「んぐっ…(もぐもぐ」
「……」
「ごくっ)…あ!次だし巻きがいい!」
「…ほら。」
「…あー…」
「……ッ(無防備過ぎる」
「んっ……(もぐもぐ」
「……(そんな声出すんじゃないッ」
「なんかコイツ変だな…)(もぐ…)……?(じぃ」
「……なんだ」
「ごくっ)……うまい!」
「ッー!((限界だッ))風見!代われッ」
「お断りします」
「!…何…だと…?」
「最初の神田さんの申し出を断られた時点でお断りするつもりでした。この間の様になりたくありませんので失礼します。」
「なっ!……」
「?なんだ?…つか別に置いといてくれたら後で食うよ」
「…あぁ、そうか。」
「バイトいってら」
「ああ。行ってくる」
「珈琲よろ」
「分かった」
「…は?」
「ん?」
「どーした?素直過ぎね?熱でもあんの?ちょっとおでこかせ。手が塞がってて測れん」
「……(このっ」
「おーい。はやくー」
「ッ……一生それ持ってろッ!」
「はぁっ?!一生お前が食わせてくれるって意味かよ?!」
「そうじゃなーーーーッ……(バンッ」
「何だあいつ」
科捜研の岡部はこの後何故か人より多く仕事をこなす事になった。
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