• テキストサイズ

OH CHERRY!─山コンビ─

第10章 過ぎた恋の話し







松岡さんは、僕が何処にも行かないように


僕に部屋を借りて其処に住まわせた


必要なモノは、何だって買い与えてくれた





ただ


その代わり、僕に、極力外出しないコトを命じた





「妻とちゃんと話がつくまで」


松岡さんは、そう言って


僕の自由を奪った


外出して食事をするのも


決まってこのレストラン





他の人の目には、決して晒されない密室で


二人キリで食事をするだけ





それでも


僕は…幸せだった





愛する人に愛されて


…求められて





それだけで、幸せだった





だから





色んな矛盾に目を瞑って


解らない振りをして


彼の愛に溺れていた





……でも





「………“別れた”から、じゃなくて……また、“別れる”から、なんだね」

「………え?」

「ねぇ、気付いてないの?

……松岡さん、あの時と同じ事言ってる」



/ 165ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp