第8章 因果呪縛を解く
・
・
・
伽那夛が九十九の情報を得た翌日、五条悟と夏油傑に星漿体の護衛・抹消の任務が与えられる。
タイムリミットは2日後に行われる同化の儀まで。
星漿体を狙っていると思しき組織は呪詛師集団Qと盤星教 時の器の会の2つ。
それらの脅威から星漿体を守り抜き、天元との同化をつつがなく終わらせる任務だ。
伽那夛にその情報を寄越してきたのは高専ではなく、五条家だった。
六眼は幾度となく命を狙われる。
特に天元の同化前には実際に殺害されたという記録も残っており、五条悟に万が一のことがないよう護衛せよという御達しだ。
しかも本人の目に触れないようにとの但し書き付きである。
これは本人の要望ではなく、五条家本家が勝手に指示したものだろう。
伽那夛も怒りを通り越して呆れるしかなかった。
「まったく、悟の護衛なんて一体誰ができるのかしら」
現代最強であろう五条家当主。
誰も彼には敵わない。
そんな五条悟を満足に護衛できる術師がいるとは考えられない。
肉壁になれとでも言うつもりか。
内心で悪態をつきつつも、今自分がやろうとしていることを冷静に考え、即座に伽那夛は顔を引きつらせた。
悟の目に触れない陰で星漿体の暗殺依頼を取り下げさせるために盤星教の情報を収集し、情報屋から九十九の情報を買い、動こうとしている。
見方によっては……
「いやいや、これは断じて悟のためなんかじゃないんだから!」
あくまで甚爾にこの件から手を引いてもらうためのものなんだからね!
自分にそう言い聞かせた伽那夛は歩き出した。