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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第15章 もう一つの触手の時間


「さて、脚の再生も終わったようだね。さ…次のラッシュに耐えられるかな?」

先生はゆっくりと答える

「…ここまで追い込まれたのは初めてです。
一見愚直な試合形式の暗殺ですが…実に周到に計算されている。
あなた達に聞きたい事は多いですが…まずは、試合に勝たねば喋りそうにないですね」

怒り、それでいて目標に冷静。少しずついつもの先生に戻りつつある。

先生は関節のない触手をポキポキと鳴らし、乱闘に備える


「…まだ勝つ気かい? 負けダコの遠吠えだね」

「…シロさん。この暗殺方法を計画したのはあなたでしょうが…ひとつ計算に入れ忘れてる事があります」


「無いね。私の性能計算は完璧だから。
殺れ、イトナ」


堀部さんが最後の一撃を振り下ろす。


床の木片が飛んだ…











しかし、触手が解けたのは先生ではなく堀部さんの方だった



「!」

「おやおや、落し物を踏んづけてしまったようですねぇ」




堀部さんの触手の先には、対先生ナイフ。

「え、あ……」
渚さんは慌ててポケットなどを漁る。どうやらいつの間にか先生に取られていたらしい


「同じ触手なら…対先生ナイフが効くのも同じ。触手を失うと動揺するのも同じです」

その隙に素早く彼を脱皮した自身の皮に包み込む先生

「でもね、先生の方がちょっとだけ老獪です」


手を出すことはできたが、抵抗するには及ばなかった。先生はつかさず、彼を窓へぶん投げ、彼をこの教室から追いやった

「先生の抜け殻で包んだからダメージは無いはずです。
ですが、君の足はリングの外に着いている。
先生の勝ちですねぇ。ルールに照らせば君は死刑。もう二度と先生を殺れませんねぇ」


勝った…あのギリギリの状況で立て直し、形成を一気に片付けた


『………』

驚きで口が閉じられなかった


校庭の遠くで堀部さんの触手がビキッと動く

「生き返りたいのなら、このクラスで皆と一緒に学びなさい。性能計算ではそう簡単に計れないもの。それは経験の差です。
君より少しだけ長く生き…少しだけ知識が多い。先生が先生になったのはね、それを君達に伝えたいからです。
この教室で先生の経験を盗まなければ…君は私に勝てませんよ」




「勝てない…俺が、弱い…?」



…この空気…似てる…

項垂れてぶつぶつと呟く堀部さん、そして変色する触手
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