~Diabolik LOVERS~Eternal love.
第2章 満月とバラ園
同時に香るスバルくんの匂い。
…不思議だな。
この香りに包まれていると、すごく安心する。
私が大好きな香り。
「なぁ、知ってるか?」
「ん?」
「満月の夜がくると、ヴァンパイアはいつも以上に血を求める。…吸血したくてたまらねぇ」
「……」
「チッ…、喉が乾いてきやがった」
「え?」
「ユイ…、俺はお前の血の匂いなんてすぐわかっちまう。どんな時でも、な。
お前は俺にすべてを捧げる覚悟はあるか?」
ーーーその言葉を合図に首筋に痺れるような痛みが走る。