~Diabolik LOVERS~Eternal love.
第2章 満月とバラ園
満月は嫌いだ。
いつも以上に心臓が痛くなる。
その光を見るだけで、まるで自分じゃない誰かに支配されているみたいで。
私が私じゃなくなるんじゃないかと思ってしまう。
「……眠れねぇのか?」
考え混んでしまったためか、私の目の前に落ちた黒い影にすぐに気づくことができなかった。
月の光のせいか、その白い髪は金色を帯びていた。
それはとても神秘的な色。
「スバルくん」
「……そんな格好で突っ立ってると風邪ひくぞ」
「うん、そうなんだけど…眠れなくて」
そう言うと、スバルくんは部屋の中に入ってきた。