• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

『鬼滅の刃』桃寿情炎シリアル

第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら


 お父さんに、不死川さんが庭にいると聞いて、ひなたは急いで庭へと駆けつけた。

「不死川さん」

「ひなた」

 いつものように家の中には入って来ずに、少し離れた石の橋の所に立っている。

 不死川の元へと駆け寄った。

「どうしたの? 不死川さ…! 」

 言いかけたところで、不死川に腕を引かれて抱きしめられていた。

「…悪かった。お前の事、分かってやれなくて」

 日曜日なので学校はお休みだけど、家の中にはひなたの両親と輝利哉がいる。家の中から見えるかもしれないのに…。

 ひなたを力強く抱きしめている不死川は、その事を気にする様子もなく、腕の中のひなたを離さないようにぎゅっと抱いたままだ。

「不死川さん…お父さん達が…いるよ」

「分かってる…。でもお前のこと離したくない」

 ひなたの身体から力が抜けていく。さっきは、とっても寂しかった。

「俺、お前ときちんと話したい。このまま離れてしまうのは嫌だから」

「…うん…」

「本当か? 」

「私も。寂しかったんだよ」

 不死川はひなたから身体を離すと顔を覗き込む。ひなたの両頬を包む不死川の温かい手のひら。不死川はひなたの目を真剣な様子で見つめている。

「お互いに意見が食い違った時は、話をしような? 」

「うん。でも、分かり合えなかったら? 」

「俺がお前を理解するから。ひなたも俺に分かるように教えてくれよ」

 普段はクールな不死川が、ひなたの為に自分を曲げようとしている。それは、歳上の彼の持つ優しさだろう。しかし、それ以上に、不死川がひなたを失いたくないと思っているのを感じた。

 二人で並んで歩きながら、目が合うと照れくさいから、時々目を合わせる。

 目が合う度に、二人共、恥ずかしそうに笑った。

 歩きながら白梅のある池の側まで来ていた。

/ 405ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp