第6章 膝枕
「実音っちー♪一緒にドリブルの練習しよっ!」
『蜂楽くん。いいぜ』
「昨日さんざんチームZのみんなにいじられまくっていたねヘアアレンジっ」
『あははは…………でも千切くん上手だったよ…………………』
「だよねっ実音っち女の子みたいだったし」
ギクリ
『一応それを褒め言葉として受け取っておくぜ……………』
「あーい」
本当は女です…………………
多分バレてはないだろうけど……………
昨日は女みたいだのお嬢と女装してペアルックとか双子コーデしろだの言いたい放題言われていたというか………………
本当の性別女としては複雑な心境です
今日朝だけど昨日の夜、凪くんの布団に引きずりこまれて一緒に寝たんだっけ……………
何回でもいいますが私は湯たんぽじゃないです…………
でもぐっすり眠れたな…………落ち着くぐらいに………
朝、御影くんに叩き起こされたけどね…………はは……………
しばらくして。
「はーーー疲れたー!!!」
『お、俺も…………』
「なんかめっちゃ息切れしているけど大丈夫?」
『なんとか……………』
いつも思うけど私も女子の中では体力あるとはいえ男子には負けるっ………………!
うへぇ…………ヘトヘト……………
『そんな蜂楽くんも息、上がってんぞ』
「へへっまあね。案外実音っちタフだし」
そんな事を言いながら座り込む2人。
「すぅ………………」
『蜂楽くん?』
蜂楽は実音の肩に寄りかかった後、その流れで蜂楽の頭は実音の膝へと…………
「Zzz…………むにゃ…………」
『!?』
こ、この人、人の膝の上で寝たよ!!赤ちゃんみたいに寝るなぁ…………蜂楽くん…………
あーーーなんか昨日も膝枕じゃないけど抱き寄せてホールドしてきて寝た人いたなーーーーあーーーー膝枕??抱き寄せて??ん???だからこんな展開望んでないって!!!女子は憧れるけど、さ?自分もない訳じゃないけどっ!なんでツンデレ風になるねん自分。1人漫才はじまってるよ………
『まぁ、しばらく寝かせてあげよう…………』
と、蜂楽の頭を撫でながら実音はそっと呟いた。