第2章 焼肉と欲望 *後半 微Rあり*
驚いた事に、五条は私を助けに来てくれていた。
しかも事件が表沙汰にならないよう、全部1人で背負うつもりだったようだ。
「でもさ、それって立派な犯罪じゃん?
いくら五条が痛めつけたとはいえ、はそれでいいの?」
『・・・え?あー、、、うん。
正直記憶も曖昧だし、もう忘れたい、かな。』
「まぁ、がそう言うなら…。
けど今回は未遂で済んで、運良く眠剤の副作用も軽かったから良かったけど、今後はもっと気をつけなよ?」
ベッド脇に座る硝子がピンッとデコピンをしてきた。
『ゔぅっ、、、ハイ、キヲツケマス。』
「じゃー俺腹減ったし、ちょっとコンビニ行ってくるわ。」
「悟。」
よっこらしょ。と立ち上がった五条を、傑が呼び留めた。
「に手は出してないんだな?」
「しつけーな、出してねぇよ。
コイツの体温が熱くて上脱いだだけだっつーの。」
「・・・そうか、しつこく聞いて悪かったよ。」
五条はそのまま黙って部屋を出て行ってしまった。
パタンとドアが閉まると、硝子が短く息を吐いた。
「何を2人してピリピリしてんのか知らないけど、とりあえず今日のとこはもこんな状態だし、静かにしててよ?」
「あぁ、すまない…。」
『えっ⁈私なら大丈夫だって!』
肘を後ろに突き、起きあがろうとした所で傑に止められた。
「まだ寝ていた方が良い。」
『・・・・・ハイ、、』
硝子の目もあり、大人しく横になる。
チラッと傑を見上げると、視線が重なり優しく微笑んでくれた。
たったそれだけでも何だか嬉しくて、思わず口元が緩んでしまう。
けど傑はすぐに視線を外すと、部屋を出て行ってしまうのかドアの方へと足を進めた。
「ーーー硝子の言う通りだよ。
つまらない感情で悟を不機嫌にさせてしまった。
私は部屋に戻るから、硝子はの側にいてやってくれ。」
「あぁ、そのつもりだよ。」
『傑、行っちゃうの?』
「もまだ顔色が良くない。
ゆっくり休んで?」
肩越しにそう話すと、傑は静かに部屋を出て行ってしまった。